カテゴリ
以前の記事
2010年 01月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 11月 2005年 10月 2005年 09月 2005年 08月 2005年 07月 2005年 06月 2005年 05月 2005年 04月 2005年 03月 2005年 02月 2005年 01月 2004年 12月 2004年 11月 2004年 10月 最新のトラックバック
フォロー中のブログ
検索
メモ帳
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
体の左右の決定、かぎ握る物質特定の論文読んでみた。 以下、内容を書いてみる。 形態形成ど素人で英語さっぱりな僕が書いた内容なのであしからず。 2005/05/24追記 読む論文間違えた。 読みたい論文のひとつ前の論文を読んでしまった。 同じく左右決定の話しだったので間違いに気付かず。 今日Natureのサイトを眺めていて間違いを発見。 紛らわしい記事を書いたことをお詫びします。 でもせっかく読んだので残しておきます。 脊椎動物の形態形成は内臓の左右(LR)非対称性を確保しつつ、筋肉などの体表の左右対称性を同時に実現すると言う複雑な機構を取っている。LR対称性はWnt, FGF, Notchなどの経路によるコントロールで沿軸中胚葉の協調的分節化から起こる。 本実験ではゼブラフィッシュでのLR形成は2つの経路でコントロールされている事を示した。一つ目は早期発生のH+/K+-ATPase活性に依存するものであり、二つ目はマウスでの胚のnodal flowと似たメカニズムで、体節発生の早期にクッパー胞(KV)で起こり、left-right dynein(lrd)の発現と機能的繊毛に依存しているものである。さらにレチノイン酸(RA)シグナルが前後(AP)とLRの発生を分子レベルでリンクさせているメカニズムを明らかにした。 H+/K+-ATPase活性のゼブラフィッシュ胚のLR形成における働きを調べるために、特異的な阻害剤であるomeprazoleを胚の 1-2 cell stageからbud stageまで処理したところ、LR形成異常(心臓のループが逆)が見られた。さらに通常では中胚葉で左に発現する遺伝子、southpaw(spaw)とpitx2の発現もLRがランダムになっていた。同じような結果が可逆的H+/K+-ATPase阻害剤であるSCH28080で見られた。 トリの胚ではH+/K+-ATPase活性の違いでnodeの左側の細胞外Ca2+濃度が上昇し、それによって正しいLR形成に必要なNotch活性が上昇するということが示されている。マウスやゼブラフィッシュでもNotchシグナルを上昇または低下させることでLR形成異常が見られることから、この経路は進化的に保存されていると考えられる。ゼブラフィッシュでNotchシグナルがLR形成に必要なのかを調べるために、胚をγ-secretase inhibitor, DAPTで処理した。bud stageからearly somitogenesis stageまで処理したところ、内臓のLR非対称レベルやspaw、pitx2の発現の変化が見られた。DAPT処理によるLR形成の撹乱は70% epiboly(中期原腸胚期?)以降、1-somite stage以前で多く見られたことから、ゼブラフィッシュでNotchシグナルはLR情報経路でH+/K+-ATPaseの下流にあると考えられる。 マウスの胚において最初にLR対象性が破れるのはnodeで、nodal cellの繊毛の回転によって生み出される細胞外液の左方向への流れによって媒介されていると考えられている。繊毛の存在やLrdの発現から考えて、他の脊椎動物においても類似のメカニズムの存在が予想される。LrdがLR形成に影響を与えるのかを調べるために、モルフォリノアンチセンスオリゴヌクレオチド(MO)(*)を用いてlrd発現を抑制した。lrd-MOを1-cell stageの胚に注入したところ、高い確率でLR形成異常が見られ、spawやpitx2の発現も変化していた。この処理はKVでのlrd発現に影響を与えなかった。 また、LR形成におけるlrdの役割は繊毛の機能及び液の流れの方向性と関係しているかを調べた。lrd-MO個体はコントロールに比べて繊毛の構造に異常が見られ、長さも短いことが観察された。また、KV内にビーズを入れて流れを測定したところ、コントロールに比べてlrd-MO個体は流れが無いか、遅かった。また、1k-cell stageにlrd-MOを注入したところ、1-cell stageに注入した場合と同じようにLR形成に異常が見られた。このことからLR形成におけるLrdはH+/K+-ATPase活性の下流で働くことが示された。H+/K+-ATPaseやNotch活性の抑制はKV内のlrdの発現や繊毛の構造・長さ、液の流れには影響を与えなかった。以上のことから考えて、ゼブラフィッシュでのLR情報経路はepigeneticな機構に始まり、それがKVでの繊毛で増幅されると考えられる。 LR情報の流れをブロックする操作を行っていると、一時的にLR非対称な体節形成が観察された。H+/K+-ATPase活性を抑制すると、6~13の体節の時に左右の体節数の不一致が見られた。同じような結果がNotchシグナルの抑制で見られた。このことは体節の対称性にはLR情報経路によるコントロールが必要であることが示唆された。 そこで、KVの繊毛や左方向への液の流れがLR対称性に関係しているのかをrld-MOを用いて調べた。この実験でも少ない割合ながら体節数が不一致の個体が観察された。さらにnodeから側板中胚葉(LPM)への側性の情報伝達に異常があるone eye pihheadを用いて実験したところ、内臓の非対称性が変わっていたが体節は対称に形成されていった。このことからLR情報経路はKV付近で枝分かれして、内臓ではLR非対称性を、未文節中胚葉(PSM)ではLR対称的な体節をコントロールしていると示唆される。 次に体節形成のLR対称性をコントロールするメカニズムを調べた。初期体節はWnt/FGFとRA活性の対比的な勾配とNotchとWnt活性の協調的変動によって決定されている。これら4つの経路を操作することでゼブラフィッシュでのLR体節形成とのかかわりを調べた。FGFとWntシグナルの阻害は対称的な体節形成に影響を与えなかった。RAの合成酵素であるraldh2のMOによるの合成阻害は体節形成に大きな影響を与えた。体節形成初期はコントロールと変わらなかったものの、6~13体節期で非対称性が見られ、この非対称性はその後通常の体節に回復した。LR非対称の体節は左側に偏りが見られた。RALDH2活性の無いneckless(nls)ミュータントでもraldh2-MOと同様のことが確認された。raldh2-MOでspawやpitx2の発現は左のままで特に変化は見られず、この結果はウズラやマウスでの結果と一致していた。 (この後はさらに適当。) cyclic genesであるdeltaC, her1, her7の発現をraldh2-MOやnlsで調べてみた。コントロールではcyclic phaseでPMSのLRで発現の違いは見られなかったが、raldh2-MOやnlsではLR非対称は発現になっていた。さらにマウスの体節極性遺伝子Mesp2のゼブラフィッシュortholog、mespbの発現を調べてみた。コントロールではmespbは2~3つ目の体節にLR対称に発現していたが、raldh2-MOではLR非対称であり、多くは右側が前にシフトしていた。このような現象はRAシグナルを抑制した時にmespbのカエルorthologであるThylacine1の発現を見たときにも見られる。 このようにRAシグナルとLR情報伝達にとって不可欠であることから、RA合成酵素・RA代謝酵素・RA受容体の発現を調べてみた。しかし、これら遺伝子の発現には左右特異性が見られなかったことから、LR情報によるRAシグナルの制御はpost-transcriptionalであることが示唆された。 (*)モルフォリノは普通のRNAに比べて半減期が長いため、より対象遺伝子を抑制できるのでゼブラフィッシュの胚での実験では、よく用いられているっぽい? 以上、論文の内容。 僕の英語力ではこれが限界。 胚の発生の用語とか知らないの多すぎ。 その上、僕の文法力が高校レベル以下なのでさらに分からず。 国語力も怪しいのでかなりの直訳に。
by sugar_hurler
| 2005-05-23 20:56
| 日記
|
ファン申請 |
||